フェザーとダウンとアイダーダックダウンについて

羽毛の種類についてご存知でしたか？

羽毛布団に使われる羽毛の事、皆様はどの程度ご存知でしょうか。羽毛布団は中身が見えません。それでいて価格が非常に安価な羽毛布団、高価格の羽毛布団など様々です。このページでは、安価な羽毛布団の中身から高級羽毛布団に使われるアイダーダックまで詳しく解説いたします。
羽毛布団に使われる羽毛は、フェザー、ダウン、アイダーダックダウンが使われます。主にガンガモ科の水鳥の羽毛が使われます。これにはガンガモ科の水鳥の羽根が「進化の極致」と言われる程、非常に素晴らしく見事な構造と寝具としての高い機能を兼ね備えているからです。現在は、主にガンガモ科の家禽である鵞鳥（ガチョウ/Goose）グースと家鴨（アヒル/Duck）ダックの羽毛が使われます。その上に希少価値の高い、アイダーダックダウンがありますが、通常使われるダウンとは、構造、機能性共に大きく区別されます。

スモールフェザー見本

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■フェザー（スモールフェザー）

中央部分に少しカーブした羽軸を持ち、その両側に柔らかい羽枝（ウシ）があり、さらにその左右に羽枝（ショウウシ）がついています。
スモールフェザー100％（フェザー100％）の掛け布団は、羽根布団と呼ばれ、通信販売等でも安価に販売されています。フェザーには、前述羽軸と呼ばれる部位から臭いが出る場合が非常に多く、洗浄をしても羽軸独特の臭いは取れ難いのです。
また、ダウンに配合して、ダウン80％+スモールフェザー20％という羽毛布団もあり、配合率によって様々な使われ方をしているのが現状です。
フェザーは、言わば鳥の上着にあたり、使い方も非常にたくさんあります。それだけに購入時には、配合率等を十分に確認する必要があります。

■ダウン

ダウンは、鳥の種類によって大きく分かれます。一つはダックダウン。もう一つはグースダウンです。
右の図をご覧下さい。これはダウンボールと言い、これが羽毛布団の中身の羽毛となっています。ダウンには、羽枝（ウシ）と呼ばれる非常に細い繊維と、中心部分に元羽枝（モトウシ）と呼ばれる中心部分から構成されています。主にダウンの羽枝（ウシ）の大きさの違いにダックとグースの違いになります。

1：ダックダウン。

ダックダウン（家鴨（アヒル/Duck））は、比較的安価な羽毛布団の原料としてよく使われます。ダックダウンは、グースダウンに比べ羽枝（ウシ）の大きさが小さいのが特長です。羽枝（ウシ）の大小は、羽毛布団の性能を左右します。羽枝（ウシ）の中に空気を多く含むとそれだけ保温性が増します。ダウン自体が小さいダックダウンは、その分グースダウンに比べ、保温性も若干劣ります。

2：グースダウン。

グースダウン（鵞鳥（ガチョウ/Goose））は、比較的高価な羽毛布団の原料としてよく使われます。グースダウンは、ダックダウンに比べ羽枝（ウシ）の大きさが大きいのが特長です。羽枝（ウシ）の大小は、羽毛布団の性能を左右します。羽枝（ウシ）の中に空気を多く含むとそれだけ保温性が増します。ダウン自体が大きいグースダウンは、その分ダックダウンに比べ、保温性も優れています。

■アイダーダックダウン

アイダーダックダウンは、非常に特殊な羽毛の形状をしています。それは、厳寒の地で生き抜くために培われた進化の過程で特殊なダウンになりました。
羽毛の形状は、絡み合うような羽枝（ウシ）が特長で、また色も非常に茶色くなっています。これは天然色ですので洗浄もかけた状態でも変わりません。
左写真は実際に弊社にサンプルとして展示しているアイダーダックの羽毛を撮影したものです。その独特の形状、色合いからは想像もできない位の、寝具として素晴らしい性能を持っています。
アイダーダックダウンの羽毛布団が高価なのは、希少性価値が非常に高いと言う事にあります。それは原産地では、保護鳥となっているため、鳥自体から羽毛を採る事ができません。その代わり、アイダーダックの習性として巣を作る時に保温性を保つため、自分で毟り取ります。その巣からヒナが育ち、その後の残った巣を原料としているからです。
アイダーダックダウンは、他には無い高い機能性を持った羽毛と言えるでしょう。また、日の本寝具へご来店の際は、ぜひ一度手に取って触って見て下さい。手の平に乗せると数秒で、ジワっと手の平が暖かくなるのが感じられます。それだけアイダーダックダウンは、保温性が非常に優れた羽毛なのです。